【FP監修】メットライフ生命のドルスマートSは本当にいいの?専門家が徹底解説します!

世界最大手の生命保険会社として知られるメットライフ生命。
近年ではスポーツアリーナに名を冠するなど日本国内でも存在感を増しています。
そんなメットライフ生命から発売されている、米国ドル建て終身保険【ドルスマートS】。
各種保険ランキングでも上位の常連ですが「実際のところどうなの?」という点をお金のプロであるFPがわかりやすく解説していきます!

メットライフ生命のドルスマートSとは?

積立型の保険の中で、常に人気ランキング上位にある、メットライフ生命のUSドル建終身保険「ドルスマートS」を耳にされた方も多いのではないでしょうか。

ドルスマートSとは、積立利率変動型終身保険といい、USドル建で積み立ていく終身保険です。
この記事ではドルスマートSの特徴について解説します。

 

ドルスマートSの特徴

利率が変動するが最低保証もある

ドルスマートSの積立利率は市場金利の変動に応じて毎月変動します。

わかりやすく申し上げると、アメリカの金利があがればそれに伴って上昇しますし、下落すればドルスマートの利率も下降します。

つまりアメリカの金利が上昇していけば、実際に積み立てられる金額も連動して上昇していくという仕組みなのです。

 

アメリカの金利が下降していってしまった場合はどうなる??

そんな時でもご安心してください!

ドルスマートの最も優れた特徴として 2.5%もの利率が最低保証されています。(2022年6月現在)

つまり、アメリカの金利が仮に下落したとしても、現在の日本では実現することが到底難しい2.5%もの積立利率は約束されているということです。

 

低解約返戻金型を選択することも出来る

また、希望によって低解約返戻金型を選択することも可能です。

低解約返戻金型とは、保険料払込期間中の解約返戻金の水準を低くすることで、通常の終身保険に比べて保険料を割安にした保険です。

つまり、保険料払込期間中に解約すると、通常よりも解約返戻金が下がるというデメリットがある一方で、保険料を低く抑えることができるというメリットがあります。

更に、保険料の払込終了後は、通常のタイプに比べて解約返戻金が大きく増加していきます。

ご自身のライフプランに沿って無理のない保険料と払込期間を設定することにより、通常よりも高いパフォーマンスを実現することが出来ます。

 

三大疾病や介護の保障もつけられる

また、ドルスマートSは、2018年11月に改訂され、
改訂前との違いは、三大疾病・介護給付終身保険特約の新設と保険料払込免除特約の適用条件に介護状態が追加された点です。

よって、ドルスマートSは「万が一の時の保障」と「将来のための資産形成」を同時に叶える商品となります。

①為替変動リスク

ドルスマートSを検討する上で、デメリットが気になる方も多いでしょう。

特に、元本割れリスクは誰もが気になる点ではないでしょうか。

まず、ドルスマートを始めとする外貨建て保険全般に言えることですが、為替リスクは避けられません。

保険料を円で支払ったり、解約返戻金・死亡保険金の受取りを円で受取る場合、日本円と米国ドルの為替レートの影響を受けます。

  • 保険金等を受取る際の為替レートが円高へ傾いた場合:支払った保険料より受取る金額が下回る可能性あり
  • 保険金等を受取る際の為替レートが円安に傾いた場合:支払った金額に対して受取り金額が増大する可能性あり

将来、保険金を受取る際の為替レートを予想することは、実質不可能です。

その為にもドルスマートを検討するならばプロと相談を重ねながら、支払った保険料に対して解約返戻金の金額が100%を上回るタイミングを加味し、解約のタイミングや死亡保険金、解約返戻金の使用用途を計画的に決めた上で加入を検討するとよいでしょう。

 

積立利率の定義を理解しよう

また、積立利率においても注意点があります。

そもそも積立利率とは、契約者が保険会社へ支払う保険料から、契約にかかる諸費用が差し引かれた金額へ適用される金利です。

つまり、支払う保険料全額に対してではなく一部に対する利率なため、積立利率がそのまま適用されて増えるというわけではありません。

ドルスマートは身保険であるため、万が一があって亡くなってしまった場合には死亡保険金を受取れます。

その保障の機能に保険料の一部が費やされています。

利率は変動するため、米国の経済状況が好景気となればより収益が期待できますが、この点を理解した上で払込保険料を下回ることがないよう長期保有を前提に検討することが重要です。

 

①割安な保障コスト

ドルスマートは日本円建ての生命保険と比較して、割安な保険料で同額の保障を保有することが可能です。

年齢や諸条件によって異なりますが、1000万円(10万ドル)の死亡保障を保有するために、トータルで払い込む保険料の累計は半額以下に抑えることも十分に可能です。

②高い運用利率

米国の高金利を享受することが出来るため、解約返戻金の増加も日本円建ての生命保険と比較して大きくなります

年齢や諸条件によって異なりますが、老後を迎える時点で払い込んだ保険料に対して150%以上の返戻率を期待することも十分に可能です。

③終身年金受取が可能

ドルスマートSの大きな特徴として、解約返戻金を年金受取することが可能です。

例えば65歳時点で3000万円の解約返戻金が貯まっていたとします。

ドルスマートSでは、これを一括ではなく、例えば一生涯に渡って毎年100万円ずつ受け取る、というような選択も可能です。

人生100年時代を迎えてますます長寿化が進む中、年金として無限のキャッシュフローを保有できることは大きな魅力でしょう。

ドルスマートSは学資の代わりになるの?

教育資金準備というと、学資保険を思い浮かべる方も多いかと思います。

学資保険とドルスマートSを比較すると

  • 学資保険:契約時に設定したタイミングに予定通りの満期金を受け取れる
  • ドルスマートS:日本円で解約返戻金を受取る場合には為替リスクや為替手数料が発生

という点を理解しておきましょう。

また、積立型の保険を選ぶ上で大事なポイントの一つが返戻率です。

学資保険の返戻率は、高い商品でも110%に満たず、支払った金額と受取る金額がほぼ同額というイメージです。

それと比べてドルスマートSは、早期解約をすると解約返戻金が支払った金額を下回る可能性がありますが、経過年数が長い程、学資保険よりも返戻率が高くなることが期待できます。

つまり、ドルスマートSの損益分岐点をしっかり把握していれば、ドルスマートSは学資保険よりも高い返戻率を期待でき、学資保険の代わりになると言えるでしょう。

 

損益分岐点はいつごろ?

では、損益分岐点とは何でしょうか?

損益分岐点とは、売上高と費用の金額が丁度等しくなる販売数量を指し、元は管理会計上の概念です。

外貨建保険では、売上高=解約返戻金・死亡保険金、費用=保険料 にあたります。

売上高も費用も為替レートの影響を受けるため、損益分岐点となる為替レートを把握しておくことが重要です。

損益分岐点となる為替レートの計算方法

損益分岐点となる為替レート= 投資時の円建元本 ÷ 満期時の外貨建て受取り金額

では、下記の条件の損益分岐点レートを計算してみましょう。

  • 種類:米ドル建終身保険
  • 円建元本:100万円
  • 投資時の為替レート:110円
  • 積立利率:3%

上記の条件を計算方法に当てはめると

  • 元本= 100万円÷110円(TTS)=9090.90ドル
  • 満期時の外貨建て受取り金額= 9090.90×103%=9363.62ドル
  • 損益分岐点レート:100万円÷9363.62ドル=106.79ドル

この場合、損益分岐点レートは106.79円となります。

上記の計算は概算的なものであり、実際には支払保険料の運用手数料(為替手数料・付加保険料)の差し引きを考慮した利率で計算した実質利回りを考慮する必要があります。

ここで実質利回りを計算していない理由は、運用手数料は保険会社ごとに異なる上、年単位で変動するため、正確な損益分岐点レートを計算することは非常に難しいためです。

また、満期金を円転して受取る場合には、別途、為替手数料が発生し、誰がどのように保険金を受取るかによって決まる税目が課税されます。

このように、為替の変動や税金等これら全てを考慮したタイミングを判断することは難しいという方もいらっしゃるでしょう。

そんな時は、賢く資産形成するためにもプロのファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

上述した通り、ドルスマートSには、メリット、デメリット両方あります。

為替リスクがあり、抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、USドルは世界の基軸通貨であり、世界におけるUSドルの比率は約60%です。

資産分散として、資産の一部を外貨建商品で保有していてもよいのではないでしょうか。

また、諸費用が保険料から差し引かれますが、利率は最低保証があるため運用の安全性も期待できます。

かつ、万が一の保障にも備えることができます。

デメリットに関しては、長期で保有し、解約するタイミングを選ぶことでリスクを抑えることもできます。

外貨建終身保険の契約を検討する際は、ご家庭の資産状況、ライフプランを踏まえた上で各保険会社の商品を比較し、ご家庭に一番合った商品を契約しましょう。

 

下記からは保険のプロであるFPにオンラインで気軽に無料相談をすることが出来ます。
まずは一度、相談されてみてはいかがでしょうか。

WEBでファイナンシャルプランナーに相談するWEBでファイナンシャルプランナーに相談する
            
  • TOP>
  • 記事一覧>
  • 【FP監修】メットライフ生命のドルスマートSは本当にいいの?専門家が徹底解説します!