【FP監修】責任準備金っていったいなに?解約返戻金との違いなど専門家がわかりやすく解説!
生命保険に加入している方や、加入を検討されている方であれば加入の説明時に「責任準備金」という単語を聞いたことがあるかと思います。
あまり聞きなれない言葉であるため、説明時には聞き流してしまうこともあるかもしれませんが、この責任準備金とはいったい何のお金なのでしょうか?
本記事では専門家がわかりやすく解説していきます!
生命保険の責任準備金の概要
責任準備金とは、生命保険会社が保険金や給付金を確実に支払うために準備しておかなければいけないお金のことです。
そのため2019年3月末時点では保険会社41社合計で300兆円以上もの多額の責任準備金が用意されています。
責任準備金の積立水準としては、日本アクチュアリー会が作成して金融庁によって検証を受けた予定利率をもとに算定されています。
また保険会社の資産は現金だけではなく、株式や債券といった有価証券類で保有していることが多いです。
解約返戻金との違いはなに?
一般的によく聞く「解約返戻金」と「責任準備金」の違いについてお話していきます。
解約返戻金とは、保険を途中で解約した際に保険契約者が受け取れるお金のことです。
一般的に掛け捨てと言われる商品には「解約返戻金」はなく積立型と言われる商品ならではの特徴です。
「解約返戻金」と「責任準備金」の違いを簡潔にお伝えすると
- 解約返戻金:保険を途中で解約した際に受け取れるお金
- 責任準備金:保険会社が保険金や給付金を支払うために準備しているお金
ということです。
責任準備金の役割について
責任準備金には2つの役割があります。
①保険金や給付金等の支払いに備える
責任準備金とは保険契約で支払いを予定している保険金や給付金、年金を準備しておくお金です。
このお金が準備できていない場合は、被保険者の身に万が一があった場合に保険金や給付金を支払えないという事態に陥ってしまいます。
②保険会社の破綻に備える
保険会社が破綻することは滅多にありませんが、もし仮に破綻してしまった時には「責任準備金」が重要になってきます。
保険会社が破綻した場合、契約はその他の保険会社や契約者保護機構と言われる法人へ引き継がれます。
保険契約移転の際には、破綻した契約の「責任準備金の90%以内」が補償の対象となっています。
このように責任準備金は、保険契約において非常に重要な役割を果たしています。
生命保険会社が破綻することもあるの?
結論で申し上げると、生命保険会社が破綻することは滅多にありません。
なぜかというと保険会社は、契約者保護を目的として保険業法、および監督庁である金融庁の監視のもとに事業を営んでいるためです。
しかし、今までには破綻へ陥った保険会社も存在しています。
その主な原因は逆ザヤといわれる現象です。
詳しくはこちらの記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
安全な保険会社を見つけるためには?
ひとつの指標となるのが「ソルベンシーマージン比率」です。
「ソルベンシーマージン比率」とは保険会社の支払いの能力を示す指標になります。
一般的に200%以上あれば安心と言われていて、執筆時点の2022年7月で200%を下回っている会社はないのでそこまで心配する必要はないでしょう。
多くの保険会社のソルベンシーマージン比率は800%~1,000%の間になっています。
ソルベンシーマージン比率に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
実際にはソルベンシーマージン比率だけをみて、一概に「○○生命」がいいですとは言えません。
保険会社は日本に42社ある中で、様々なデータを比較しながらご自身で選んで判断していくことは難しいと思います。
保険の加入を考えている方々は複数の保険会社を取り扱っている保険代理店やファイナンシャルプランナーに相談をし、納得したプランニングを行うことが重要でしょう。
まとめ
今回は、保険契約において重要な指標となる責任準備金について解説をしました。
皆さんは責任準備金を気にすることはなかなかないと思いますが、お客様にとっては非常に重要な役割を果たしていることが今回で理解していただけたのではないでしょうか。
みなさにとって納得のいく保険選びの一助となれば幸いです。
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