【FP監修】外貨建て保険の返戻率ってなに?高くする方法や考え方をわかりやすく解説!

外貨建て保険2022.03.16 公開 | 2022/03/16 更新

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若い世代を中心に注目を集めている、資産運用のきわめて有効な一手段として定着しつつある貯蓄型保険ですが、貯蓄としての保険の価値を左右する非常に大きな要素としてよく言われるのが、返戻率の大小です。
今回は外貨建て保険の返戻率を上げる考え方についてまとめました。

そもそも外貨建て保険とは?

外貨建て保険とは外貨で運用される保険商品のことです。
そして、返戻率というのは簡単に言えば、どれだけ保険料を払ってどこかのタイミングで解約した際にどれだけ戻ってくるかということです。

 

そして実を言えばこの返戻率を上げる保険契約のコツを知っているか知らないかで、保険の将来の価値は大幅に異なります。
この仕組みを上手に利用することで、将来の資産形成に有効といわれているのが外貨建て保険です。

 

一般的な生命保険は、日本円で保険料を支払い、万が一の際の死亡保険金や満期時の保険金、解約した際の解約返戻金なども日本円で受け取るものがおなじみかと思います。

 

これに対して、日本円以外の外国通貨で保険料の支払いや保険金の受け取りをする生命保険を、外貨建て生命保険といいます。日本では米ドル、ユーロ、豪ドルなどのものが販売されています(保険会社によって異なります)。

 

近頃の返戻率について

その返戻率に影響を及ぼすのが予定利率といわれる数字です。
最近まで3%前後の予定利率を誇る外貨建ての貯蓄型保険が各社から販売されていましたが、残念なニュースが発表されました。

 

新型コロナウイルスの影響による世界的な景気の悪化は海外金利の低下を招き、アメリカの中央銀行もゼロ金利政策を発表したことなどを受け保険業界にも影響が及んできています。

 

2020年8月からのドル建ての終身保険を扱う各社が商品の利率改定を行いました。
メットライフの超人気商品である「ドルスマートS」は最低保証の予定利率を現行の3%から2.5%に引き下がりました。
そんな中、返戻率が具体的にどのように変化するのかを見ていきたいと思います。

気になる返戻率の中身について

表は某保険会社の取り扱う人気保険商品の「解約時払戻率」となっています。

*表はあくまで一例となっております。
例として、女性、60歳払込、保険料は月払いおよそ1万円、30歳・40歳・50歳の3パターンで見ていきます。

【30歳女性の場合】*65歳払込満了

年齢 保険金額 払込保険料 解約返戻金 返戻率
65歳 90,000ドル 34,2795ドル 52,153 152
70歳 90,000ドル 34,2795ドル 57,532 167
75歳 90,000ドル 34,2795ドル 63,197 184

75歳時点で184%と200%に近い返戻率です。
支払った保険料が倍になって戻ってくる計算です。
また、65歳で解約したとしても152%とかなり高い返戻率であることが分かります。

【40歳女性の場合】*65歳払込満了

年齢 保険金額 払込保険料 払込保険料 返戻率
70歳 53,000ドル 22,946ドル 33,880ドル 147%
75歳 53,000ドル 22,946ドル 37,216ドル 162%
80歳 53,000ドル 22,946ドル 40,592ドル 176%

40歳女性の場合でも、80歳時点で176.8%と高い返戻率であることが分かります。

【50歳女性の場合】*65歳払込満了

年齢 保険金額 払込保険料 払込保険料 返戻率
80歳 30,000ドル 15,282ドル 22,976ドル 161%
85歳 30,000ドル 15,282ドル 24,763ドル 174%
90歳 30,000ドル 15,282ドル 26,277ドル 184%

提示した通り、年齢が上がるにつれて返戻率は低下しています。
ここまでで分かったことをまとめたうえで返戻率を少しでも上げる方法、それは

・返戻率が100%を超えた後も解約せずに契約を維持し続けること
若い時期から始めておく
・返戻率が早い段階で100%になるプランを探す、またはアドバイザーに相談する

 

リスクについて

返戻率の高い保険であることがお分かりいただけたかと思いますが、メリットだけではなく、外貨建ての保険には特有のリスクも存在することを忘れてはなりません。
それが「為替レートの影響を受ける」ということです。
上記については「米ドル建て」なので米ドルと円の為替の影響を受けます。
しかしながら、円安時にはメリットにもなり得ます。
例に見ていきます。

解約返戻金1万米ドルだった場合為替
1ドル120円 120万円
1ドル100円 100万円
1ドル90円  90万円

となり、円高(円の数値が低い)になると円に関した場合にお金が減少するリスクがあります。
ただ、円安(円の数値が高い)の場合にはお金が増加します。

米ドルの為替は平均的には現在110円前後を行ったり来たりすることが多いです。
ちなみに養老保険の場合には満期でお金が吐き出されてしまう仕組みがある為リスクが高くなります。

しかし、終身保険を選択することにより、円高時には解約せずに「そのまま置いておく」という選択ができます。
一番大きなリスクは払込期間中で円高時に死亡してしまうことではないかと考えられる。
上記の外貨建保険の内容は概ね3%前後あると予想できますので円建ての終身保険よりも保障を大きく持てます。

例えば30歳女性で保険料1万円 × 12か月 × 30年(60歳)で保険料の総額は360万ですが、60歳以降の死亡保障は9万米ドルになります。よほどのことがない限り損をする可能性は低いのではないかと考えられます。

リスクを軽減するために解約返戻金を円ではなく、ドルで受け取ることも可能な商品がもありますので検討するべきでしょう。

 

メリットについて

・ 予定利率が高い=円建ての保険と比べて返戻率も高い、同じ保険料でも多くの死亡保障を持てる
・ 円安時に保険を使えばさらに多くの保険金や返戻金を受け取れる
ドル建ての保険には豪ドル商品もありますが、金利が多少高かったとしても、米ドルの方が世界の基軸通貨と呼ばれるほど流通量も多く、豪ドルに比べて安心できると考えます。

 

一般的に、個人向けの貯蓄型の保険では、契約年数が長くなるほど返戻率が高くなります。
短期間では100%を下回ることが多いです。

 

貯蓄型保険と聞くと、支払った保険料がそのまま貯まるとイメージされる人もいますが、それは誤りです。100%を下回る時期に解約すると、支払ったよりも少ない金額しか戻ってきません。
 

まとめ

上記に示した表、返戻率を上げる方法はあくまで一例ですが、何年後には返戻率がいくつになって、解約返戻金がいくらになるのか、あるいは満期時にはいくらになるのかを把握しておくと、ライフプランに合ったより良いプランを持つことが出来るのではないでしょうか。

 

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