【FP監修】専業主婦・主夫に保険は必要!おすすめの保険4選を紹介
専業主婦・主夫は「収入がない」もしくは「収入が少ない」ことを理由に、保険は不要だと思っていませんか。
たしかに、ご家庭によっては不要な場合もありますが、ほとんどのケースで保険は必要です。
この記事では、専業主婦・主夫に保険が必要かどうか判断できる内容になっています。
記事監修者
ファイナンシャルプランナー
森野夏美
専業主婦・主夫に対する保険の必要性
結論、専業主婦・主夫に万が一のことがあったときに、世帯に経済的なダメージがあると判断するならば、保険は必要です。
専業主婦・主夫が亡くなっても「経済的なダメージがない」と思う人もいるかもしれませんが、遺された家族はこれまでと同じような生活ができるでしょうか。
長期的な入院や闘病が必要になったら、以下の例のようなイメージをしてみてください。
- 専業主婦・主夫が担っていた家事・育児は誰が負担するのか
- 毎月かかる治療費は貯蓄から支払うのか
十分な貯蓄がある人や、身内に助けてもらえる人は、無理に保険で備える必要はありません。
しかし金銭面の安定と将来の不安を軽減する役割が保険にはあります。
やみくもに保険が不要だと決めつけるのは危険です。
専業主婦・主夫が与える家庭への影響
専業主婦・主夫が、亡くなったときや病気やケガをしたときに、家庭に与える影響を解説します。
わかりやすく、かつ具体的な金額も紹介するのでイメージしやすいでしょう。
しかし、万が一のことを考え、将来に向けて保険で備えるべきか判断材料にしてください。
1. 死亡したとき
専業主婦・主夫が亡くなったときに、家庭に与える影響として以下が考えられます。
- 葬儀代
- 家事代行や子どもの一時預かりなどを利用することによる出費
- 将来、専業主婦・主夫が得られたであろう所得
まず、亡くなったときに必ずかかる費用として葬儀代があります。
葬儀に関わる費用に100〜200万円程度かかっている人が多く、今後使う予定の貯蓄などから負担する可能性があるでしょう。
また、専業主婦・主夫が不在となったあと、普段おこなっていた家事や育児に対しての支出が発生すると考えられます。
毎日数時間、家事代行サービスなどを依頼する場合、かかる費用は平均7,000~14,000円です。
子どもの一時預かりやベビーシッターを使うと、1日あたり数千円~15,000円程度になる可能性があります。
※預け先によって費用に変動あり
また、将来的に専業主婦・主夫がパートなどで収入を得たり、フルタイムでお給料をもらったりして、世帯収入のアップも見込めたかもしれません。
よって、上記のことから収入のない専業主婦・主夫でも家族に与えるダメージは大きいと考えられます。
2. 病気やケガをしたとき
専業主婦・主夫が、入院や手術を必要とした場合、症状の程度によって経済的に大きなダメージが出るかどうかが変わります。
数日から1か月以内のような短期間の入院であれば、一時的に費用がかかるものの、貯蓄でカバーできるでしょう。
ただし長期的な病気やケガの場合、専業主婦・主夫がおこなっていた家事・育児ができなくなる上に、治療費がプラスされます。
治療費として入院にかかる自己負担の平均は20,700円、入院日数は約17.7日です。
女性であれば30代からがんのリスクも上がってくるため、万が一罹患してしまうと長期的な治療が必要になることも想定されます。
治療費を負担しながら、これまで専業主婦・主夫が担っていた家事・育児をカバーする出費があるため、療養中はかなりの出費があるでしょう。
保険がいらない専業主婦・主夫の特徴
十分な貯金があり、専業主婦・主夫に万が一のことがあっても経済的ダメージが大きくない場合は、生命保険に加入する必要性は低いでしょう。
たとえば、専業主婦・主夫が亡くなったときや病気をしたとき、配偶者の収入に変動ない場合や、支出が増えても貯蓄でカバーできる家庭などです。
ただし、貯蓄があるとはいえ、その貯蓄がどんな目的のためのお金か明確にしておく必要があります。
貯蓄されているお金に名前をつけて、万が一亡くなったときや入院で長期的に治療が必要なときのために、お金を分けて置いておきましょう。
なぜなら、子どもの教育費や老後のために必要なお金である可能性があるからです。
専業主婦・主夫におすすめの保険4選
専業主婦・主夫におすすめの保険を4つ紹介します。
- 医療保険
- がん保険
- 死亡保険
- 就業不能保険
保険初心者の方にもわかりやすく説明します。
1. 医療保険
病気やケガで入院や手術をしたときに備える保険です。
専業主婦・主夫が病気やケガで不在にしている間の家事育児にかかる出費をカバーする、
もしくは治療費負担にあてられます。
女性は30代からがんになる可能性が高まるため、もしも罹患したときのために長期入院や通院に備える保障内容だと安心です。
かけすての保険であるため、できるだけ保険料がおさえられる商品を選びましょう。
保障の受取事由(どんな条件で保険金の受取ができるか)が厳しすぎると、せっかくかけていても意味がない保険になります。
どんなときにいくら受け取れるのかを確認して、医療保険を検討しましょう。
2. がん保険
女性は女性特有のがんリスクが男性よりも早い段階で高まります。
がんになると長期にわたって治療が必要となるケースも想定され、再発・転移にも注意しなければいけません。
がんの診断がおりるまで検査代や交通費、外食費などもかかり、治療前からすでにお金がかかります。
がん保険を検討するときのおすすめの保障は以下のとおりです。
- がん診断給付金
- がん治療給付金
診断給付金は、まとまったお金を受け取れる保障で、保険金の使用用途が決められていないので受け取ったお金は使っても問題ありません。
これまでにかかった検査代などの費用や、これからかかる治療費の初期費用、家族にかかる出費のカバーができます。
治療給付金は、放射線や抗がん剤をするごとに月単位で受け取れる保障です。
高額療養費制度を使っても、毎月数万円単位の治療費に対して備えられます。
一時的な入院や手術は貯蓄でカバーできる可能性がありますが、がんは高額な治療費が長期間続くため重要な保障です。
3. 死亡保険
専業主婦・主夫が亡くなってしまい、不在となった場合に備えておきます。
ポイントは亡くなったあとに、どんなシーンでお金が必要になるかを考えることです。
- 葬儀代などの死亡整理資金
- 家事や育児の補助に利用するサービスなどにかかる費用
- 世帯収入が少なくなる分をカバーするためのお金
死亡整理資金のような、まとまったお金が一括で必要となる場合は定期保険、月々◯万円のようなもらい方のほうが安心できるのであれば収入保障保険が適しています。
「子どもが独立するまで」
「親の手が離れる高校生まで」
など時期を限定して、必要な時期だけ死亡保険をもっておくと保険料もおさえられます。
4. 就業不能保険
病気やケガで長期的に家事や育児ができなくなったときに、毎月給付金を受けとれる保険です。
入院していないが治療が必要になったり、がん以外の病気でこれまでのような生活ができない状況になったりすると、医療保険もがん保険も受け取れるお金がありません。
たとえば、考えられる病気の一例はうつ病などの精神疾患です。
商品によってはうつ病などの精神疾患は対象外としているので注意しましょう。
就業不能保険は、病気やケガの治療している間、毎月決められた給付金を受け取れるため、治療費や支出に備えられます。
専業主婦・主夫の保険加入についての実態
生命保険文化センター令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」では、収入がない配偶者の生命保険加入率は約8割でした。
35~69歳までの配偶者の加入率が8割を超えており、多くの専業主婦・主夫が生命保険に加入しています。
死亡保険や医療保険など、なんらかの保険でいざというときに備えている人が多く、専業主婦・主夫だから、収入がないから、という理由で未加入である人は少ないと想定できるでしょう。
世帯主のいる配偶者が支払っている年間払込保険料は以下の表にまとめています。
保険料 | 割合(%) |
---|---|
6万円未満 | 25.8 |
6~12万円未満 | 27.8 |
12〜18万円未満 | 21.8 |
18〜24万円未満 | 6.3 |
多くの人が、月々にすると5,000円未満~1.5万円の間で保険料を負担しています。
- それぞれの家庭で保険料に使える予算が違う
- 加入している種類が掛け捨ての保険や貯蓄型保険など保険料に差が出る
上記のような理由から、あくまでも世間的な平均だと考え、納得する保険を見つけることをおすすめします。
専業主婦・主夫の保険の選び方
もしも保険が必要だと感じた場合、どのように選べばよいかわからない人は以下の手順に沿って考えましょう。
- 必要な保障を考える
- 保障額を決める
- 支払える保険料の目安を決める
- 各保険を比較検討する
- 無料相談を受ける
まずはどんな保障が自分には必要なのかイメージして、何を保険で備えるか確認します。
たとえば
「子どもが独立するまでは毎月数万円ほしい」」「がんに備えて医療保険とがん保険で治療費に備えたい」
などのようなイメージです。
必要な保障や保障額が決まったら、支払える保険料の目安を決めておき、実際比較サイトなどを使って比較検討しましょう。
ただし、いくらの保障額にすればいいかわからなかったり、決められなかったりすると思います。
他にも
「保険会社が決められない」「保障内容にどんな違いがあるか不明」
などの悩みがある人は、わからないことをそのままにせず無料のFP相談を利用しましょう。
家庭状況などを把握し、最適な保険内容を提案してもらえます。
インターネット上では取り扱いのない保険もあるため、より自分に適している保険が見つかる可能性があります。
専業主婦・主夫になるときは保険の見直しのタイミング
独身時代に加入した保険がある場合は、見直しをするタイミングでもあるため、どんな保障内容だったかを確認します。
専業主婦・主夫になるタイミングで、以下の内容をチェックしましょう。
どんなときに保険が適用するか
- 受取条件
- いくら受け取れるのか
- いつまで保障があるのか
家族構成が変わり、必要な保障が変わるものもあります。
また、年数が経っていると受取条件が厳しく、いざというときに保険金が受け取れない可能性もあるため、必ず内容確認が必要です。
専業主婦・主夫になることで、配偶者の収入が世帯収入に直結します。
あわせて配偶者の保険も確認することをおすすめします。
まとめ:保険に加入すべきか不安ならFPに相談してみよう
すべての専業主婦・主夫に該当するわけではありませんが、保険は必要と言えるでしょう。
「専業主婦・主夫に収入がないから保険は不要」「経済的な影響はない」
という考えは危険です。
ただし、十分な貯蓄があり、配偶者の収入に影響がない家庭は、専業主婦・主夫が無理に備える必要はありません。
もしも保険が必要だと判断し検討することになったら、無料のFP相談を利用してみてください。
数多くの保険から自分にあった保険を見つけるのは、とても大変で時間と労力がかかります。
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