【FP監修】高齢者に傷害保険は必要?保障内容も合わせてプロがわかりやすく解説!
高齢者に傷害保険は必要かについて解説します。
高齢者になるほど交通事故リスクが高まり、入院や手術、最悪の場合には死亡する可能性もゼロではありません。
傷害保険に加入するメリットは、万が一に備えて、今安心して生きられるようになることです。
そこで本記事では傷害保険が70歳、80歳といった高齢者にとって必要かについてご紹介します。
記事監修者
WEBEAT
片山勇大
傷害保険とは
傷害保険は、事故や災害などによって身体に負傷を受けた場合に、医療費や給付金などを支払う保険であり、損害保険の一種です。
個人の保険から自動車保険、旅行保険など様々な種類があります。
高齢者に傷害保険は必要か?
高齢者にとっても傷害保険は必要です。
高齢者は事故や病気などによって身体に負傷を受けやすく、それに伴って医療費が高額になる可能性があります。
傷害保険は、これらの医療費をカバーすることで、高齢者が安心して生活を送れると考えられます。
また、高齢者にとっては居宅介護など、生活の質を維持するための給付金も支払われることもあります。
運動をよくする高齢者なら傷害保険は特に必要
運動をよくする高齢者であれば、傷害保険は特に加入すべきです。
自動車・歩行者との交通事故リスク
高齢者になると以下の要因で自動車・交通事故リスクが上がるため、損害保険の加入を検討すべきです。
- 視力、聴力の低下
- 反応や判断力の低下
- 車椅子などの代替的な交通手段の使用
- 高齢者は事故死者の割合が多い
年齢層別免許保有者10万人当たりの交通事故件数を警察庁「令和3年中の交通事故の発生状況」によると、
- 35歳〜69歳の交通事故件数:平均約300件ほどで横ばい
- 70歳以上の交通事故件数:平均約350件
- 80代の交通事故件数:平均500件以上
もの交通事故が発生しています。
高齢者の交通事故件数は年々減少しているものの、依然として高齢者の交通事故リスクは若年層と比べて高いことには変わりはありません。
傷害保険の補償内容
傷害保険は、事故発生時から180日以内に死亡、後遺障害の発生、手術、入院、通院時に保険金が給付されます。
傷害保険の補償内容は以下のとおりです。
- 入院補償
- 手術補償
- 通院補償
- 死亡補償
- 後遺障害補償
それぞれ解説いたします。
入院補償
傷害保険の入院補償は、事故や病気などによって身体に負傷を受けた場合に、入院治療を受けるために必要な費用をカバーするものです。
具体的には、病院の一般病棟、手術室、療養所などでの入院費用(病室料、食費、看護費など)、医師の治療費、薬費、検査費などがカバーされることが一般的です。
保険会社によっては、入院治療に必要な設備や機器のレンタル費用もカバーすることがあります。
1日の入院保険金日額×入院日数の保険金が支払われます。
手術補償
手術治療を受けるために必要な費用をカバーするものが手術補償です。
具体的には、手術室での料金や手術に使用する設備や材料の費用、手術前後に必要な検査や治療費、医師の料金、手術後のリハビリなどがカバーされることが一般的です。
保険会社によっては、手術によって生じた残障に対する手当も支払うことがあります。
1日の入院保険金日額×所定の倍率の保険金が支払われます。
所定の倍率は、入院しているかどうかで変わるのが一般的です。
怪我をした部位、症状によって保険金額が変わることもあります。
通院補償
傷害保険の通院補償は、入院しなくても、事故や病気などによって身体に負傷を受けた場合に、外来治療を受けるために必要な費用をカバーするものです。
具体的には、医師や病院での受診費用、検査費、医薬費などがカバーされることが一般的です。
通院治療は入院治療よりも短時間で治療を受けることができ、生活にも影響が少ないため、多くの保険会社では通院補償を提供しています。
1日の通院保険金日額×通院日数の保険金が支払われます。
死亡補償
死亡補償は、傷害保険契約者が事故によって死亡した場合に保険会社から支払われる補償です。
この補償は、保険契約者の死亡によって家族や遺族に生活上の負担をかけないようにするための支援を目的としています。
契約時の死亡保険金額の全額が支払われます。
後遺障害補償
後遺障害補償は、事故によって身体に損傷を受け、それが将来にわたって生活や仕事に影響を及ぼす障害をもたらした場合に保険会社から支払われる補償です。
この補償は、事故によって損害を受けた人が将来の生活や仕事に支障をきたすことなく、できるだけ自立して生活できるようにするための支援を目的としています。後遺障害補償の金額は、障害の大きさや治療費などによって異なります。
契約時の死亡保険金額の全額の所定の倍率(4〜100%と障害の重さによって変わります)が支払われます。
傷害保険の種類
傷害保険の種類は、以下の4種類に分かれます。
- 普通傷害保険
- 家族傷害保険
- 旅行傷害保険
- 交通事故傷害保険
それぞれ解説します。
普通傷害保険
普通傷害保険は、自動車保険や旅行保険などの中でも、一般的に加入することができる保険のことを指し、個人の保険や企業のグループ保険などがあります。
普通傷害保険は、入院補償、手術補償、通院補償、死亡・損害賠償、残障手当などの補償があります。
家族傷害保険
家族傷害保険は、家族全員に対して、事故や病気などによって身体に負傷を受けた場合に、医療費や給付金などを支払う保険のことを指します。
家族傷害保険は、家族全員が同時に保険に加入し、家族全員が被保険者となります。
家族傷害保険は、個人の傷害保険よりも料金が安く、家族全員に対して保険を受けられるため、家族全員にとって安心できる保険となります。
旅行傷害保険
旅行傷害保険は、旅行中に起こる事故や病気などによって身体に負傷を受けた場合に、医療費や給付金などを支払う保険のことを指します。
旅行傷害保険は、旅行先での事故や病気に対して、入院、手術、病院退院時の空港送迎、帰国時の搬送などの費用をカバーするとともに、旅行先での保険に加入していない事故や病気にも対応できる保険です。
また、旅行先での留守番電話などのサポートも提供することがあります。
国内旅行傷害保険と海外旅行傷害保険が存在します。
交通事故傷害保険
名前のとおり、交通事故の治療費を補償する傷害保険です。
補償される例は以下のとおりです。
- バイク転倒
- 車に追突された
- 電車内、駅構内の事故
また、自分のみならず配偶者や親族も交通事故によるケガの保障を受けたい方のために「家族交通傷害保険」を扱う会社もあります。
高齢者が傷害保険に加入するときの注意点
高齢者が傷害保険に加入するときの注意点は以下のとおりです。
- 加入時の告知があるか確認する
- 傷害保険と医療保険の違いを理解する
それぞれ解説します。
加入時の告知があるか確認する
健康状態や過去の病気を告知することは、傷害保険ではありません。
健康状態に不安がある高齢者は、告知不要な傷害保険を検討してみるといいでしょう。
傷害保険と医療保険の違い
傷害保険と医療保険の違いは以下のとおりです。
- 補償範囲が異なる
- 保険料の決め方が異なる
それぞれ解説します。
補償範囲が異なる
傷害保険は職業、医療保険は性別や年齢によって保険料が変わります。
そのため、加入時にはそれぞれ告知する内容が異なり、付帯可能な特約も異なります。
傷害保険の特約では、持ち物の破損や賠償責任を負った場合の特約が多く、医療保険では病気に関する特約が多いです。
保険料の決め方が異なる
高齢者にかかわらず、保険会社の運用実績や、被保険者が満足しているかなどを調べることで信頼できる保険会社を選択できます。
医療保険は、年齢が上がるにつれて病気やケガのリスクが高くなるため、保険料の金額も高くなります。
高齢者に傷害保険は必要かついて:まとめ
本記事では、高齢者にとって傷害保険は必要かについて解説いたしました。
傷害保険は運動するしないにかかわらず、高齢者にとって必要であることが多いです。
入院や手術で多額の医療費がかかっても、高額療養費制度があります。
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