【FP監修】糖尿病でも入れる医療保険と必要な保障を徹底解説

病気・ケガへの備え2023.06.14 公開 | 2023/06/14 更新

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生活習慣病の一つでもある糖尿病。
今回は、糖尿病になってしまった人や、糖尿病が不安な人に向けて、糖尿病でも入れる医療保険を紹介します。
病気の特徴を知った上で、どんな保障を選べばいいか紹介。医療保険を選ぶポイントについても解説します。

糖尿病でも加入できる医療保険は緩和型医療保険

結論、糖尿病でも加入しやすいのは緩和型医療保険です。

緩和型医療保険は、健康な人と比べて入院や手術の可能性が高い持病がある人向けの保険であるため、一般的な医療保険と比べると保険料は割高です。

原則、保険会社が定める健康状態に関する質問事項に該当しなければ加入できます。

検討するときは3〜5項目の質問事項を前もって確認し、該当するものがないかチェックします。

一方で、現在の健康状態や治療状況によっては、一般的な医療保険でも加入できる可能性があるため、必ず検討できないか確認した上で緩和型医療保険に加入しましょう。

一般的な医療保障に加入できるかどうかは、各保険会社が情報を公開しているわけではないため、知ることはできません。

自分の状況でも加入できるか確認したいときは、保険を扱うプロに相談することをおすすめします。

緩和型医療保険の告知内容

緩和型医療保険に加入するには、健康状態に関する質問事項への回答(告知)をしなければいけません。

メットライフ生命の緩和型医療保険の告知書を例に、どんな内容が質問されるのか紹介します。

“1.最近3ヵ月以内に、医師の診察・検査または健康診断・ガン検診・人間ドックを受けて、以下①または②をすすめられたことがありますか。

①入院または手術

②ガンの疑いでの再検査・精密検査

ただし、再検査・精密検査の結果、ガンまたはその疑いが否定された場合は含みません。

2.過去1年以内に、病気やケガで入院したこと、または手術を受けたことがありますか。

3.過去5年以内に、以下① ~③の病気と新たに診断されたこと(再発や転移を含みます)、あるいは以下①~③の病気により入院したこと、または手術を受けたことがありますか。

①ガン

②肝硬変

③統合失調症、アルコール依存症、認知症”

引用元:メットライフ生命 終身医療保障保険 マイ フレキシィ ゴールド

原則、現在入院している状態では加入できません。

入院・手術・検査・治療・投薬などを一定期間内にしたことがあるか、事前に通院履歴やお薬手帳などをみてチェックしておきます。

また、各保険会社によって告知の対象となる病気の種類が違うことに注意しましょう。

告知内容を入念にチェックして、該当するものがない商品を探すことが保険選びの1つのポイントになります。

糖尿病とはどんな病気なのか

糖尿病とは、血液中のブドウ糖が増えすぎて血糖値が高くなる病気です。

血液中にある糖を細胞に送る役割を果たすのが「インスリン」という物質ですが、膵臓の機能が低下すると、インスリンがうまく働かず、細胞に糖が送られなくなります。

結果、血液中の糖が溢れ、血糖値が一定に保たれなくなり、注射や飲み薬を使ってコントロールする治療が必要となります。

糖尿病には、注意が必要な合併症もあります。

たとえば、視力の低下や目のトラブル、脳卒中や心筋梗塞、動脈硬化などがあり、命に関わる病気が発症するリスクが高まります。

医療保険の必要性

「令和2年(2020)患者調査の概況」によると、糖尿病に罹患した患者の平均入院日数は30. 6日。

特に65歳以上の年齢層では、入院日数が長くなる傾向があります。

 

年齢層 平均入院日数
65歳未満 11.5日~16.7日
65歳~69歳 40.7日
70歳~74歳 44.8日
75歳~ 51.1日

年齢が上がるにつれて、入院日数が長くなることがわかります。

また、糖尿病の合併症として心筋梗塞や脳卒中が起こると、さらに入院が長期化する可能性もあるでしょう。

治療費以外にも、差額ベッド代や食事代、生活必需品を買うための雑費など、入院することでかかる費用もプラスされます。

緩和型医療保険に加入しておくことで、入院が必要となったときの費用や将来の治療に備えられて安心です。

糖尿病の人が入れる医療保険で必要な保障

基本保障である入院手術の保障以外に付帯しておきたい保障を紹介します。

必要な保障の名前 保障内容
特定疾病入院日数延長のオプション

※各保険会社によってオプション名が異なります

三大疾病や八大疾病など、特定の病気に対して日数制限なく保険金を支払いできるオプション
通院特約 入院後の通院に対して日額で保障する
三大疾病保険料払込免除特約 三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)になったとき、以降の保険料の支払いがストップする

高齢になると入院日数が長くなる傾向があり、糖尿病には合併症として心筋梗塞や脳卒中などの三大疾病が起こる可能性もあります。

しかし、1回の入院で医療保険が保障できるのは60日間もしくは120日間までとなっているものが多く、定めた日数以上入院しても、保障は受けられません。

脳卒中などの長期入院となりやすい合併症に備えるために、入院日数延長もしくは無制限にできる保障を用意しましょう。

退院後も治療は続くため、通院保障が必要です。

通院特約を付けておくことで、交通費や雑費にも備えられます。

また、病気になったあとも保険料の支払いが続くことに不安を感じる人は、三大疾病保険料払込免除特約を備えておくと、いざ三大疾病(がん・心疾患、脳血管疾患)になったときに安心です。

ただし注意すべきポイントとして、特約を追加することで保険料が高くなるため、バランスを見ながら支払い続けられる保険料を設定しましょう。

正しい健康状態の申告(告知)が必要

緩和型医療保険に加入するときは、保険会社からの健康状態に関する質問に対して告知をしなければいけません。

保険会社からの質問事項に対して虚偽の申告があったと判明した場合、告知義務違反とみなされ保険金は受け取れません。

最悪の場合、契約解除の対象となります。

さらに、これまで支払った保険料も戻ってこないためデメリットしかありません。

告知の前に、過去の通院履歴やお薬手帳などで振り返りをおこない、質問事項の対象となるものがないか必ず確認しましょう。

糖尿病の人が医療保険を選ぶときにチェックすべきポイント

後悔のない保険選びができるように、以下の3つに注意しましょう。

  • 終身タイプと定期タイプのどちらがあっているか
  • 保障内容と特約が適切か
  • 加入後1年間は保障額が削減にならないか

糖尿病を患っている人だからこそ当てはまるチェックポイントもあるため、必ずすべて確認してください。

終身タイプと定期タイプのどちらがあっているか

一般的には終身タイプで販売している医療保険が多いですが、定期タイプの医療保険も一部あります。

  • 終身タイプ:保険を解約しない限り一生涯の保障が受けられる
  • 定期タイプ:期間を決めて、期間内に受取事由が発生したら保障が受けられる(1年更新や10年更新、80歳まで、など)

おすすめは終身タイプですが、一時的に医療保障を手厚くしたいなどの特別な理由があれば定期タイプでもよいでしょう。

定期タイプは、年齢が若いうちは保険料が安いですが、更新があるたびに保険料が上がり、将来的に支払いが難しくなることがあります。

終身タイプは保険料が契約時から変わらないため、継続的な支払いが可能です。

どちらのタイプのほうが安心できるか考えて選びましょう。

保障内容と特約が適切か

緩和型医療保険で検討する場合は、必要な保障が備わっているかどうかを確認します。

必要な保障は「特定疾病入院日数無制限のオプション」「通院特約」「三大疾病保険料払込免除特約」です。

ただし特約をつけすぎて保険料が高くなりすぎる場合は、バランスを見て必要かどうか判断しましょう。

その他の特約で必要な保障があるときは、緩和型医療保険の特約で備えるべきか確認をします。

たとえば、がんの備えが欲しかったため、緩和型医療保険のがん特約を付帯したとします。

しかし、糖尿病の人でも健康状態によっては通常のがん保険を検討できる可能性があるため、緩和型医療保険+がん保険で備えることが可能です。

がん保険で備えたほうがトータルの保険料もおさえられて、その分手厚いがんの保障が手に入ります。

入院手術は医療保険

がんの保障はがん保険

のように、一度切り離して考えてみましょう。

加入後1年間は保障額が削減にならないか

緩和型医療保険では、加入から1年間はすべての保障額が半分になってしまう商品もあります。

たとえば、日額10,000円の保険に加入した場合、1年以内に入院すると日額5000円が保険金として支払われるということです。

ただし、近年では契約直後から満額保障される緩和型医療保険も多くなっています。

検討している緩和型医療保険が、1年目から満額で受け取れる保障内容となっているかチェックしておきましょう。

まとめ:糖尿病でも入れる医療保険は比較検討して加入しよう

糖尿病の人でも入れる医療保険は、基本的に緩和型医療保険です。

しかし、日々医療技術は進化し、医療事情に合わせて医療保険も変わります。

健康状態によっては加入できる一般的な医療保険が見つかる可能性もあるため、必ずさまざまな医療保険を比較検討してください。

加入できるかどうかの基準は保険会社しか知りませんが、医療保険の最新情報を持っている保険のプロに相談するとアドバイスがもらえるでしょう。

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まずは一度、ご相談されてみてはいかがでしょうか。

 

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