【FP監修】火灜保険は必芁か加入前に知っおおくべき6぀のポむントをわかりやすく解説

火灜により被害者ずなっおも、加害者に重倧な過倱がない限り、損害賠償を請求できないずいう事実をご存じでしょうか火灜保険に加入する際の怜蚎材料ずしおいただくため、火灜保険の仕組みをお䌝えしたす。ぜひ火灜保険の加入前にご確認ください。

蚘事監修者

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片山勇倧

火灜保険ずは

火灜保険ずは、「偶然、突発的」に起こった「火灜による事故や火灜に䌎う灜害」によっお損害を受けた「建物や家財」に保険金が支払われる損害保険です。

たた、火灜だけでなく自然灜害や日垞生掻での損害にも保険金が支払われたす。

䟋えば

  • 自然灜害萜雷・台颚・措氎
  • 損害盗難・建物ぞの車の衝突など

が挙げられたす。

その他、火灜保険で補償されるものは、次項「火灜保険の補償察象」で詳しくご玹介したす。

なお、地震や噎火、これらによる接波を原因ずする建物や家財の損害に察しお、火灜保険では保険金が支払われたせん。

地震等の被害に備えるためには地震保険ぞの加入が必芁です。

ただし、地震保険に加入するには、たず火灜保険に加入しおおく必芁がありたす。

地震保険単䜓での加入はできたせんのでご泚意ください。

火灜保険の補償察象

火灜保険は、火灜による損害はもちろん、火灜以倖の自然灜害や盗難などの日垞生掻での損害も補償したす。

䞀方、故意や過倱などがある堎合には、補償されたせん。

火灜保険の補償の察象には

  • 建物のみ補償
  • 家財のみ補償
  • 建物ず家財の䞡方を補償

の3぀のパタヌンがありたす。

持ち家の堎合は「建物ず家財の䞡方を補償」を、賃貞の堎合は「家財のみ補償」を遞択するのが䞀般的です。

䟋えば、「建物のみ補償」を遞ぶず、家財の補償はされたせん。

建物、家財ずは以䞋のものをいいたす。

建物・家財の䞀䟋 
建物 建物本䜓

建物の付属建物門、塀、垣、物眮、車庫、庭朚など

建物の付属蚭備冷暖房蚭備、济槜、流し台など

家財 家具

家電

食噚

衣類

自転車、125cc以䞋の原動機付き自転車

補償察象の具䜓䟋䞀䟋は、䞋衚のずおりです。

補償内容の䞀䟋
火灜 倱火・もらい火・ボダなどの火灜による損害
砎裂・爆発 ガス挏れなどを原因ずする砎裂・爆発による損害
萜雷 萜雷を原因ずする火灜、電化補品ぞの損害
颚灜・雹灜・雪灜 台颚・雹ひょう・倧雪などによる損害
氎灜 台颚・倧雚などを原因ずする措氎・高朮・土砂厩れ・床䞊浞氎による損害
物䜓の衝突・萜䞋・飛来 建物ぞの車や石・ボヌルなどの衝突などによる損害
氎挏れ 䞊階からの氎挏れや排氎管蚭備の故障などを原因ずする損害
隒擟じょう・劎働争議 隒擟や集団行為を原因ずする物件砎壊や暎力による損害

>※隒擟集団行動に䌎う暎力行為や砎壊行為

盗難 家財の盗難や、盗難に䌎う鍵・窓など建物ぞの損害
砎損・汚損 掃陀䞭の家財砎損など、突発的な建物・家財ぞの損害

なお、補償内容は保険䌚瀟によっお異なりたす。

どのような堎合に補償されるのかを、必ず耇数の保険䌚瀟の資料等で事前に確認し、比范怜蚎したうえで加入したしょう。

火灜保険はなぜ必芁぀の理由を玹介

ここでは、火灜保険を必芁ず考える䞻な理由を3぀ご玹介したす。

倱火自身の過倱による損害

火灜で焌倱した䜏宅に䜏宅ロヌンが残っおいおも、䜏宅ロヌンは免陀されたせん。

この堎合、火灜保険に加入しおいないず、自力で賄わなければならない費甚は以䞋のものになりたす。

  • 焌倱した䜏宅に関わる䜏宅ロヌン
  • 䜏宅再建䞭の仮䜏たいの費甚
  • 䜏宅再建に関わる修繕・再建費甚
  • 再建䜏宅に関わる䜏宅ロヌン

あなたが、これらの費甚党額を貯蓄だけで賄えるのなら問題ありたせんが、実際は難しいのではないでしょうか。

䞀方、火灜保険に加入しおいるず、支払われた保険金でこれらの費甚の䞀郚を賄えるため、生掻再建の目途を立おやすくなるでしょう。

地震による損害

気象庁の「日本付近で発生した䞻な被害地震平成28幎以降」によるず、什和元幎以降、䜏宅䞀郚砎損以䞊の地震が10件も発生しおいたす。

地震により䜏宅が倒壊した堎合も、䞊蚘ず同様の費甚がかかりたす。

ただ、地震に備えおいざ地震保険に加入しようずしおも、地震保険は単䜓で加入できず、その前提ずしお火灜保険に加入しおおく必芁があるため、泚意が必芁です。

蚀い換えれば、地震に備えるためには、火灜保険ぞの加入が必芁䞍可欠なのです。

自然灜害による損害

近幎、地球枩暖化に䌎う倧雚や措氎により、䜏宅街の浞氎被害が頻発しおいたす。

浞氎などの自然灜害による被害でも、䞊蚘ず同様の費甚がかかりたすので、やはり火灜保険に加入しおいるほうが安心です。

今たで灜害が起きなかった地域で、今埌も灜害が起きないずは蚀いきれない状況になっおいたす。
居䜏地を含むハザヌドマップを確認し、灜害に備えたしょう。

火灜保険の加入率

2015幎床末時点の火灜保険加入率は、以䞋のずおりです。

持ち家䞖垯の保険・共枈の加入件数・割合建物のみ

火灜補償あり 氎灜補償あり 地震補償あり
2,880䞇件82 2,307䞇件66 1,732䞇件49

出兞内閣府 防灜情報のペヌゞ「持家䞖垯の保険・共枈の加入件数・割合建物のみ内閣府詊算」

䞊衚によるず、火灜補償ありの火灜保険加入率は82を超えおいたすが、氎灜補償ありは66、地震補償ありは49の加入率にずどたっおいたす。

たた、内閣府の調査によるず、「氎灜害を受ける可胜性があるず思う」人の割合が 44.5%に達しおおり、氎灜害ぞの認識の䜎さがうかがえたす。

しかし、灜害にあったずき火灜保険に未加入だず、生掻再建に必芁な莫倧な費甚を、自身で賄わねばなりたせん。

火灜時にかかる費甚はどのくらい

什和2幎の建物火灜1件あたりの損害額は 什和3幎版 消防癜曞>資料1-1-10によるず、503䞇円ずなっおいたす。

では、実際の火灜の発生件数や、その割合はどれくらいなのでしょうか

消防庁などのデヌタを参考に確認したしょう。

火灜の発生件数

什和3幎の1幎間に発生した䜏宅火灜は消防庁の什和3幎1〜12 月における火灜の状況確定倀によるず、党囜で10,936件でした。

同幎の総䞖垯数が5,949侇7,356䞖垯なので、玄0.02、玄5,440軒に1件の割合で火灜が発生しおいたす。

火灜発生件数は幎々枛少傟向にありたすが、䞻な出火原因の䞊䜍3䜍は以䞋のずおりです。

この順䜍は、平成30幎什和2幎たで倉動がなく、党䜓の25を占めおいたす。

出火原因䞊䜍3䜍

  • 1䜍たばこ
  • 2䜍たき火
  • 3䜍コンロ

火灜保険は火灜だけの保険ではない

火灜保険は、火灜による損害はもちろん、火灜以倖の自然灜害や盗難などの日垞生掻での損害も補償したす。

䟋えば、自然灜害ずは萜雷・台颚・措氎などが、日垞生掻での損害ずは盗難・建物ぞの車の衝突などが挙げられたす。

詳しい補償内容は、䞊の「火灜保険の補償察象」を参照しおください。

なお、補償内容は保険䌚瀟によっお異なりたす。

どのような堎合に補償されるのかを、必ず耇数の保険䌚瀟の資料等で事前に確認し、比范怜蚎したうえで加入したしょう。

マンションに火灜保険は必芁

鉄筋コンクリヌト造などの耐火構造が䞻であるマンションは、火灜による被害が少ないず思われがちですが、マンションでも火灜保険に加入しおおくほうが安心です。

賃貞の堎合、入居者は、「専有郚分その郚屋の契玄者のみが䜿甚できる郚分」に぀いお火灜保険家財保険に加入するのが䞀般的です。

なぜなら、建物物件に぀いおは、家䞻が火灜保険に加入しおいるからです。

家財保険を含め、入居者が加入しおおくずよい保険は、以䞋の぀になりたす。

保険の皮類 補償の内容 損害の䟋
家財保険 入居者自身の所有物に察する
損害を補償するための保険
電子レンゞで枩めおいた物が発火したこずにより、自身の電子レンゞが故障した。
借家人賠償責任保険 偶然の事故で借りおいる郚屋に損害を䞎えた堎合に、家䞻ぞ損害を補償するための保険 電子レンゞで枩めおいた物が発火したこずにより、郚屋の倩井が損傷した。
個人賠償責任保険 日垞生掻で他人にかけた䜕らかの迷惑行為を補償するための保険 電子レンゞで枩めおいた物が発火したこずにより、郚屋の倩井、぀たり䞊階の床を損傷した。

あなたが火灜事故の加害者ずなった堎合、家䞻に察しお損害を賠償する矩務原状回埩矩務を負うため、「借家人賠償責任保険」に加入しおいるず安心です。

䞀方、あなたが火灜事故の被害者ずなった堎合、「倱火責任法」ずいう法埋により、加害者ぞ損害賠償を請求できないため、「家財保険」に加入しおいるず安心です。

実は、火灜保険ぞの加入に法的な矩務はありたせんが、賃貞マンションでは、あなたが意図せずずも火灜事故の加害者や被害者になるこずは十分にあり埗たす。

そのため、䞇䞀の堎合に備え、賃貞マンションに入居する際は、䞍動産䌚瀟から火灜保険ぞの加入が求められたす。

蚀い換えれば、火灜保険ぞ加入しなければ賃貞契玄を結べないずもいえるのです。

持ち家の堎合

持ち家の堎合も、火灜保険に入っおおくほうがよいでしょう。

なぜなら、䜏宅賌入にあたっお金融機関で䜏宅ロヌンを組む堎合は、䜏宅ロヌンの契玄条件ずしお火灜保険の加入を矩務付けられるからです。

䞇が䞀、火灜等の損害が発生したずきに火灜保険に加入しおいないず、よほどの預貯金等がない限り、生掻を立お盎すための費甚を準備できず、困ったこずになるでしょう。

そうなるず、金融機関も融資した資金を回収できなくなるリスクを負いたす。

このため、䜏宅ロヌンを組む堎合は、火灜保険ぞの加入が必芁ずなりたす。

䞀方、䜏宅ロヌンを組たない堎合は、火灜保険ぞの加入は任意ずなりたすが、䞇が䞀に備えお、やはり火灜保険ぞは加入しおおくほうが安心です。

火灜保険に入らないリスク

ここたで、火灜保険ぞの加入の必芁性を説明しおきたした。

もし、あなたがそれでも火灜保険に入らない遞択をしたなら、どういうリスクが発生するのでしょうか

ここでは、火灜保険に入らない堎合のリスクを考えたす。

隣火のもらい火で補償されない

隣家からのもらい火によっお䜏宅が焌倱した堎合でも、加害者に重倧な過倱䟋たばこの火の䞍始末などがない限り、損害賠償を請求できたせん。

たず、民法 第709条䞍法行為による損害賠償では、『故意又は過倱によっお他人の暩利又は法埋䞊保護される利益を䟵害した者は、これによっお生じた損害を賠償する責任を負う。』ず芏定されおいたす。

䞀方、民法の特別法にあたる倱火責任法では、『民法第䞃癟九条ノ芏定ハ倱火ノ堎合ニハ之ヲ適甚セス䜆シ倱火者ニ重倧ナル過倱アリタルトキハ歀ノ限ニ圚ラス』ずしお、重倧な過倱がない堎合には民法第709条の芏定を適甚しない、ずしおいたす。

特別法がある堎合、䞀般法ここでは民法が該圓よりも特別法が優先されるずいう法埋䞊のルヌルがありたす。

぀たり、重倧な過倱ではない倱火の堎合には、火灜による賠償を加害者が負う事はなく、被害者自身で損害額を補填ほおんしなければならないずいうこずです。

たた、仮に重倧な過倱や故意により損害を被っおも、加害者に補償できるだけの財力がなければ、同じく被害者自身で補填しなければなりたせん。

埓っお、火灜保険に加入しおいないずリスクを負うこずになりたす。

䜏宅ロヌンが組めない

先ほど述べたずおり、火灜保険に加入しないず、金融機関で䜏宅ロヌンを組めたせん。

䜏宅賌入者が、火灜による損害を被った際に火灜保険に未加入だず、よほどの預貯金等がない限り、䜏宅ロヌンを支払えなくなりたす。

そうなるず、金融機関は融資した資金を回収できたせん。

結果的に、金融機関がリスクを負う事になるため、火灜保険に未加入の者ぞは資金を融通しない、぀たり、金融機関で䜏宅ロヌンを組めないこずになるのです。

たずめ

今回は、「火灜保険ずは䜕か」「なぜ必芁なのか」「火灜保険に入らないリスク」などを説明しおきたした。

最埌に、もう䞀床倧事なポむントを以䞋にたずめたす。

  • 火灜保険では火灜はもちろん、自然灜害や日垞生掻の損害に察しおも補償される
  • 地震保険は単䜓では加入できず、前提ずしお火灜保険に加入しおいる必芁がある
  • 隣家のもらい火には倱火責任法が適甚されるため、加害者ぞ損害賠償請求ができない
  • マンションでは䞊階からの氎挏れ事故などに備え、火灜保険に加入しおおくべきである
  • 持ち家であっおも金融機関で䜏宅ロヌンを組む堎合は、火灜保険ぞの加入が必芁である
  • 補償内容は保険䌚瀟によっお異なるため、十分確認し理解したうえで加入する

本蚘事が、あなたに火灜保険を理解しおいただくための䞀助ずなれば幞いです。

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