【FP監修】外貨建て保険の全期前納と一時払いってなに?それぞれのメリット・デメリット・違いを徹底解説!
保険料の払込方法のひとつに「前期前納」というものがあります。
主に資産運用や相続対策で生命保険に加入する際に提案を受けることが多い方法ですが、いったいどのようなものなのでしょうか?
本記事では、専門家監修のもと前期前納について詳しく解説しています。
保険料の払込方法による違いやメリット・デメリットを知ることで、ご自身に適した支払い方法を選択する一助となるでしょう。
外貨建て保険の払い込み方法にはどんなものがある?
一般的には、生命保険は月々こつこつと支払っていくというイメージを皆さんお持ちなのではないでしょうか。
実は、保険料の支払い方法には月払・半年払・年払などがあり、その他には『全期前納』というものがあります。
この支払方法についてはあまり聞きなれないかもしれません。
ここでは、全期前納とはどのような支払い方法か、どのようなメリットがあるかを解説していきます。
また、全期前納と勘違いされやすい『一時払』との比較もまとめています。
今後、生命保険の加入を検討している方にとっても参考になる内容となっていますので、是非お役立てください。
全期前納についてわかりやすく解説!
全期前納は、将来払い込むべき保険料を保険会社に全部まとめて「預けておく」方法です。
保険会社は預かった保険料から、毎月・毎年などの定められた払込時期ごとに切り崩して保険料を充当していきます。
そのため、保険料に充当される金額が毎年の生命保険料控除対象額となります。
そして、被保険者が亡くなった場合は、それまでに保険料へ充当されていない分の金額が契約者に返還されます。
保険期間中に解約した場合は、保険料に充当されていない分の金額(未経過保険料)が返還されることが一般的です。
中には未経過保険料の返還がない保険もありますので、全期前納を検討される際にはご注意ください。
一時払いについてわかりやすく解説!
次に、全期前納と誤解されやすい一時払いについて解説していきます。
契約の際に全保険期間分の保険料をまとめて払い込む方法が一時払いとなります。
一度に保険料の全額を支払っているため、保険料を支払った年の1回のみが生命保険料控除の対象となります。
被保険者が亡くなった場合には、保険料の返還は全くありません。
保険期間中に解約した場合は保険料の返還はありません。
解約返戻金のみ支払われます。
支払い方法としては、全期前納と一時払いは非常に似ていますが、中身は全く別になっている事がわかりますね。
全期前納と一時払いを比較
それでは、全期前納と一時払いをより詳しく比較をしていきましょう。
まず第一に、支払保険料の総額は全期前納より一時払いの方が少なくなります。
そのほかの違いもみていきましょう。
保険期間中に被保険者が死亡した場合
- 一時払い:保険料は全く返還されない
- 全期前納:保険料へ充当されていない分の金額(未経過保険料)が契約者に返還
このような違いがあります。
保険期間中に解約した場合
- 一時払い:全保険期間分の保険料をまとめて払い込んでいるため、解約返戻金額はより多い
- 全期前納:充当された保険料に応じた金額が解約返戻金として支払われる
このようになります。
つまり、一時払いでは契約時に定められた解約返戻金が、前期前納の場合は解約返戻金に加えて未経過保険料が支払われることとなります。
しかしどちらが金額的に多いかということは、経過年数や商品などの諸条件によって異なるため一概に申し上げることはできません。
実際に比較した場合は、FPなどの専門家に相談することがよいでしょう。
生命保険料控除の違い
生命保険料控除について比較した場合は
- 一時払い:保険料を支払った年の1回のみ対象
- 全期前納:毎年の控除対象
となることに注意が必要です。
前期前納のメリットとデメリット
続いて、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説していきます。
全期前納のメリット
- 万が一が起こってしまった場合、未経過保険料は返還される
- 生命保険料控除が毎年適用される
全期前納のデメリット
- 一時払いよりも保険料が割高
- 一時払いよりも解約返戻率が低くなる
一時払いのメリット・デメリット
「一時払い」は、全支払い方法の中で保険料がいちばん安く、解約返戻率も高くなりますが、保険期間中に死亡や解約があった場合は支払った保険料が全く戻らず、生命保険料控除の適用は保険料を支払った年の1回のみとなります。
一時払いのメリット
- 死亡保障に対して保険料が割安
- 解約返戻率が高い
一時払いのデメリット
- 万が一が起こった場合、支払った保険料が返還されない
- 生命保険料控除が1回しか適用されない
支払方法による保険料の違いを解説
生命保険は保険料をまとめて支払うほど、保険会社に対して支払う金額が少なくなるため、契約の際に全保険期間分の保険料をまとめて払い込む一時払いがいちばんお得になります。
払い込む保険料の総額が少ない支払方法を順に並べると以下のようになります。
一時払い<全期前納<年払い<半年払い<月払い
まとめ
これまで、支払い方法について解説してきましたが、全期前納と一時払いでは総額保険料の大きな差異はありません。
節税を重要視するのであれば、生命保険料控除の回数をより多く適用できる全期前納が良いでしょう。
解約返戻率や支払総額をより少なくしたい場合は一時払いをオススメします。
しかし、双方にそれぞれメリットとデメリットがあるため、専門家とよく相談し、自分自身が何を重視するかなどを十分理解した上で、支払い方法を決める事が重要でしょう。
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