【FP監修】引受基準緩和型保険とは?メリット・デメリット:入るべき人やおすすめ保険について解説!
引受基準緩和型保険のメリット・デメリットをおすすめできる人と合わせて解説いたします。
「引受基準緩和型保険って初めて聞いたけど、どんな保険だろう」とお考えの方にできるだけわかりやすく解説します。
持病や既往症(過去にかかった病気)があっても入りやすい保険なので、高齢者を中心に人気がある保険商品の一種です。
記事監修者
WEBEAT
片山勇大
引受基準緩和型保険とは
引受基準緩和型保険は、意外と知られていない保険にも関わらず、保険加入できない人にとっては嬉しい存在です。
引受基準緩和型保険とは、加入条件が通常の保険よりも緩和された医療保険のことです。
持病や既往症(過去にかかった病気)があっても入りやすい保険なので、高齢者を中心に人気がある保険商品の一種です。
その上、健康告知の内容もシンプルで、 3つ〜5つの項目をクリアすると原則加入できるのが魅力です。
逆に、質問が1つか2つしかない加入条件が緩い商品も存在しますが、保障が十分でないこともあるので慎重に決める必要があります。
引受基準緩和型の保険は、通常の保険には健康上の理由で加入できない人のためのものであり、保険料が通常の保険より割り増しされています。
引受基準緩和型保険は、持病や既往症があっても加入しやすいメリットがありますが、保険料が割高であったり、受けられる保障が制限されているなどのデメリットもあります。
保険を選択する際には、自分に合った保険を選ぶことが大切です。
引受基準緩和型保険のデメリット
引受基準緩和型保険のデメリットは以下の3つです。
- 保険料が高い
- 特約の種類が少ない
- 加入1年後までは保障による給付金が半分しかもらえないことも
それぞれ解説します。
保険料が高い
一般の生命保険や医療保険より保険料が高いのが特徴です。
通常の保険料より高くなっており、定期保険より終身保険を選ばれる方が多いです。
引受基準緩和型保険は、保険料が通常よりも高いことが多いため、自己負担額や免責事項についても確認することが重要です。
保険料が高い理由は、給付金を払う可能性が高ければ、その分が保険料に反映されるためです。この点は保険の特性上、どの保険も同様です。
また、通常の保険に比べて、引受基準緩和型保険の受けられる保障が制限されているため、保険料が高くなっていることも理由として挙げられます。
特に持病や既往症がある方は、給付金を払う可能性がより高いためその分保険料も高くなっています。
しかし、持病の悪化や病気の再発でも保障を受けられるため、通常の保険に加入できなかった方にとってはおすすめできます。
特約の種類が少ない
引受基準緩和型保険は他の保険と比べて特約の種類が少ないです。
よって、特約による1人1人に対する細かな事情は考慮してもらえないことが多いことは知っておく必要があります。
加入1年後までは保障による給付金が半分しかもらえないことも
また、引受基準によって、保険が適用されない疾患があるため、契約前に必ず引受基準を確認し、自分が抱える病気がカバーされるかを確認しましょう。
引受基準緩和型保険で付帯できる特約
引受基準緩和型保険に付帯できる特約の中で、2つの特約をおすすめします。
- 先進医療特約
- 保険料払込免除特約
それぞれ解説します。
先進医療特約
公的医療保険の対象外になる高額な治療に備えるための特約です。
先進医療特約には、保障が一生涯の「終身型」と10年ごとに更新する「更新型」の2種類があります。
保険料払込免除特約
がんや脳血管疾患、心疾患など治療が長引く、大きな病気になった場合に保険料の払込が免除される特約です。
保険料払込免除特約を付帯することで、保険料は多少上がるものの、大きな病気による高額な治療費を払い続ける経済的リスクを軽減できます。
引受基準緩和型保険のメリット
引受基準緩和型保険のメリットは以下の3つです。
- 持病・既往歴があっても加入しやすい
- 告知書の質問が少ないので手続きが他の保険と比べて楽
- 保険料が上がらない
それぞれ解説します。
持病・既往歴があっても加入しやすい
引受基準緩和型保険は、一般的な保険に比べて、加入者に対して厳しい健康条件を設けないため、持病や既往歴のある人でも加入しやすい特徴があります。
例えば、一般的な保険では慢性疾患や過去に手術を受けたことがある人には加入を拒否されることがありますが、引受基準緩和型保険ではこれらの人でも加入が可能です。
ただし、個人の状態や保険会社によっては、一部制限がある場合もありますので、詳細は保険会社に確認する必要があります。
告知書の質問が少ないので手続きが他の保険と比べて楽
引受基準緩和型保険の告知書には、保険加入に必要な健康状態に関する質問が記載されています。
各保険会社によって異なるため、質問の内容を確認し、比較することが重要です。
例えば、
- 持病があっても入りやすい保険に関する質問
- 薬を飲んでいることに関する質問
- 持病があっても入りやすい保険の申込の注意点についての質問
などがあります。
告知書に記載される質問に対して、正確に回答することが重要です。
保険料や保障内容を十分に確認した上で申し込みをするとよいでしょう。
保険料が上がらないことがおおい
保険料が上がらない理由として、前述したように、他の保険より割高なことが挙げられます。
引受基準緩和型保険の保険料は、一般的な保険の1.5〜2倍程度になっていることが多いです。
持病や既往症がある人は、健康状態が良好な人よりも給付金を受け取る可能性が高いため、保険会社は保険料を割高にすることで、保険加入者間のバランスをとることを目的としています。
また、事業や既往症がある人はリスクが高いと判断されるため、保険会社にとっても保険料を上げることで、リスクをカバーするために必要な資金を調達することも目的として挙げられます。
どんな目的であれ、保険料が多少割高であっても将来支払う保険料が明確であれば、マネープランも立てやすいです。
引受基準緩和型保険に向いている人の特徴
引受基準緩和型保険に向いている人は以下の2つです。
- 医療保険に加入できなかった人
- 病気の既往症がある人
それぞれ解説します。
医療保険に加入できなかった人
引受基準緩和型保険は医療保険に加入できない人が加入する方が多いです。
医療保険より保険料が割高ではあるものの、医療保険でカバーできない保障内容を穴埋めできるので、無保険の心配が少ないことも魅力的ですね。
病気の既往症がある人
病気の既往歴がある人は、保険に加入できないと感じる方も多いですが、引受基準緩和型保険は既往歴があっても加入できることが多いです。
引受基準緩和型保険に加入するときの注意点
引受基準緩和型保険に加入するときの注意点は2つです。
- 公的保険や貯蓄でカバーできないか確認する
- 支払削減期間が定められているかを確認する
それぞれ解説します。
公的保険や貯蓄でカバーできないか確認する
公的保険でカバーできるものがあれば、一度確認しましょう。
- 公的保険(国民健康保険、厚生年金保険など)の利用可能な保険範囲や、自己負担額を調べる。
- 保険会社に確認をする。引受基準緩和型保険は保険会社によってカバーされる範囲や自己負担額が異なるので、保険会社に相談してみる
- 医療関係者に相談する。医師や病院の医療関係者に相談し、保険がカバーすることができない場合の代替治療法などを調べる。
これらの方法を踏まえて、自分に適した保険の選択をすることで、保険の効果を最大限に活用できます。
支払削減期間が定められているかを確認する
加入後に、支払事由に該当しても保険金の金額しか支給されない期間を「支払削減期間」と言います。
多くの保険会社では、支払削減期間を1年間と設定している商品が多かったものの、近年では全額支給に切り替えた保険商品も増えてきています。
無選択型保険とは?引受基準緩和型保険よりも加入しやすい?
引受基準緩和型保険に加入できない方には「無選択型保険」がおすすめです。
無選択型保険とは、健康状態の告知や医者の審査なしで加入できる生命保険や医療保険のことです。
既往歴や年齢制限で生命保険、医療保険、そして引受基準緩和型保険に加入できなかった人を対象とした保険です。
保険料の払込は一生涯、免責事由が多いので契約時に注意が必要です。
また、引受基準緩和型保険より保険料が高いのが特徴です。
ただし、保険料が高いからといって、無選択型保険を選ばないというわけではなく、自分に適した保険を選ぶことが大切です。
引受基準緩和型保険のおすすめ保険を紹介!
引受基準緩和型保険のおすすめ保険商品をご紹介します。
①オリックス生命 医療保険CURE Support Plus [キュア・サポート・プラス]
持病、入院・手術歴があっても加入しやすい一生涯保障の医療保険です。
先進医療を受けた場合には給付金と一時金をお支払いします。
3つの告知項目に該当しなければ、すぐに申し込みが可能です。さらに特約付加で死亡保障も対応できます。
月払保険料は、入金給付金5,000円で50歳男性は3,780円(税込)、50歳女性は3,280円(税込)で加入できます。
②アクサダイレクト生命 アクサダイレクトのはいりやすい医療
糖尿病(合併症なし)や、高血圧、うつ病などで治療中の方も加入しやすい医療保険です。
解約返戻金のない掛け捨て型で加入でき、加入後から満額保障を受けられるのが大きな魅力です。
月払保険料は、入金給付金5,000円で50歳男性は3,835円(税込)、50歳女性は3,512円(税込)で加入できます。
引受基準緩和型保険のメリット・デメリット:まとめ
引受基準緩和型保険は、医療保険に加入できなかった方におすすめです。
持病や既往歴がある人も、多少保険料が割高であるものの、保険の保障を享受できるのは大きな安心につながります。
引受基準緩和型保険を含め、一度、経験豊富な専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
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